十五夜
写真にすると、黒い四角な枠の中に白い円が納まっている、それだけのことになってしまうのだが、それでもついカメラに取り込んでしまう。
こんなとき、先に月に気付くのはたいてい主人の方で、わたしは知らされてカメラを片手に走り出るといったパターン。実は最初に呼ばれて外に出て見た時には雲の向こうだった。すこし待っても現れないので、これは駄目かなと戻ったところ、また知らされて出てみると、こんどは雲を脱してやや高いめの位置に。
花や鳥なら色彩、鳴声がある。しかし月は黙している。語らずに煌々と、押しつけがましくもなく、存在を知らしめている、そう感じられるところがいい。そしてこちら側のありように関係なく自らを運行させているかに見える。宇宙開発が進んだとはいえ、月もまだまだ宇宙の彼方、そんな距離感もいい。
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8月31日に息子に出したメールが今さっき返ってきた。「いま見たよ!」。10日もあれば、光ならどれぐらいの距離を進むやら。ま、返事があったのだから良しとしよう。生きてはいるらしい。
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