宮古市田老町小堀内漁港
11日に夫の所用について宮古市に行ったことはすでに書いたが、夫が用足しをしている間に、小堀内漁港に行って見た。3・11があった後々の調査で、津波が37、9メートルに達していた事がわかった漁港だ。当時は、本来なら防潮堤の外にあるはずの消波のためのがテトラポットが破壊されて防潮堤の内側に散乱している状態だったのが、今は修復されて以前よりもきれいな景観を取り戻していた。景観を取り戻しても取り戻すことのできない多くの悲しみはいまだ続いているのだけれども。
グリーンピア田老の周辺に建てられた仮設住宅を、映像ではなく初めて実際に目にした。私ごときがカメラを向けるなぞ失礼とも思われ写真は撮らなかった。壮観だった。ここで一日過ごすのは心理的にも大変だろうと察せられた。
快晴の下に何処までも真っ青な海。小さな港には波が単調なリズムを刻んでいる。潮に洗われていた小石を一つひろう。大津波のとき、この小石はどのように揉まれ流されていたろうか。かたくなに口を閉ざしながら曳いては寄せる波の音を聞いている。卵よりもすこし大きめで扁平なこの石を、私は津波を黙して語るものの一つとして大切にしている。
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