きょうのことば『前進する教会』
日曜日はインマヌエル盛岡キリスト教会(℡019-646-2924)國光勝美牧師の説教をおつたえしています。きょうは2014年4月6日のおはなしのポイントを書かせていただきます。
この日は、Y兄弟姉妹の新入、新級を主牧に祈っていただき、みなで祝福しました。また、國光勝美、ひろ子ご夫妻が盛岡で40年間に亘り牧会をしてくださった事に対し、教会員全員からの感謝を表わすサプライズがありました。ほんとうに幸いな日となりました。
【聖書引証】使徒の働き6:1~7
1 そのころ、弟子たちがふえるにつれて、ギリシヤ語を使うユダヤ人たちが、ヘブル語を使うユダヤ人たちに対して苦情を申し立てた。彼らのうちのやもめたちが、毎日の配給でなおざりにされていたからである。
2 そこで、十二使徒と弟子たち全員を呼び集めてこう言った。「私たちが神のことばをあと回しにして、食卓のことに仕えるのはよくありません。
3 そこで、兄弟たち。あなたがたの中から、御霊と知恵とに満ちた、評判の良い人たち七人を選びなさい。私たちはその人たちをこの仕事に当たらせることにします。
4 そして、私たちは、もっぱら祈りとみことばの奉仕に励むことにします。」
5 この提案は全員の承認するところとなり、彼らは、信仰と聖霊とに満ちた人ステパノ、およびピリポ、プロコロ、ニカノル、テモン、パルメナ、アンテオケの改宗者ニコラオを選び、
6 この人たちを使徒たちの前に立たせて、そこで使徒たちは祈って、手を彼らの上に置いた。
7 こうして神のことばは、ますます広まって行き、エルサレムで、弟子の数が非常にふえて行った。そして、多くの祭司たちが次々に信仰に入った。
【おはなし】
きょうは教会のトラブルということに心を留めてみましょう。使徒の働き6章には、そのことがはっきりと記されています。
1 そのころ、弟子たちがふえるにつれて、ギリシヤ語を使うユダヤ人たちが、ヘブル語を使うユダヤ人たちに対して苦情を申し立てた。彼らのうちのやもめたちが、毎日の配給でなおざりにされていたからである。
これが、数人で構成される教会ならば、恐らくこういう問題を生じないでしょう。いわば、一つ釜の飯を食べた仲間、同じテーブルで食事をした仲間というわけで、こういう類のトラブルはないのですが、しかし、会員が増えてくるに従って、さまざまなタイプの人たちが集まるわけで、実際トラブルを生じてしまった。
教会にトラブルがあってはならないと私たちは思いがちです。しかし、聖書ははっきりとトラブルがある事実を私たちにつたえています。あの使徒たちの教会にして、トラブルが存在しました。多くの弱く不完全な者たちが集まっているところを、悪魔はトラブルを起こさせようと虎視耽耽と狙っている、それが教会なのです。あってはならないという理解ではなく、この世に教会があるときにはトラブルはある。だけれどもそれをどのように解決していくか、これを通してサタンに敗北するのではなく、むしろ、このような危機をチャンスとしてトラブルを乗り越えていく、それができるのです。6章にある教会のトラブルも乗り越えることができたことを先ず覚えたいと思います。そして7節には、「こうして神のことばは、ますます広まって行き」とあるように、問題が祝福となっていきました。ここから学ぶべきことはいっぱいあります。試練を通して、教会は成長します。
きょうは、この6章から、何が問題であったのか、そして、それをどのような方法で解決したのか、またその結果はどうなったのか、この三つにポイントを絞って恵を頂きたいと思います。
先ず問題点は何でしょう。これは、ユダヤ言葉を使うユダヤ人とギリシャ言葉を使うユダヤ人との間の意思の疎通の欠如でした。これが一つ、大きな課題でございました。お互いの意思が率直に伝わらなくなってくるとき、そこにトラブルが生じます。そして、この問題点のもう一つは、優先順位が誤っていたということです。
2~4節に目を留めますと、2 そこで、十二使徒と弟子たち全員を呼び集めてこう言った。「私たちが神のことばをあと回しにして、食卓のことに仕えるのはよくありません。
3 そこで、兄弟たちの中から、御霊と知恵とに満ちた、評判の良い人たち七人を選びなさい。私たちはその人たちをこの仕事に当たらせることにします。
4 そして、私たちは、もっぱら祈りとみことばの奉仕に励むことにします。」
ここに教会の為すべき優先順位が示されています。これは皆さんと一緒にここを学ぶことで、私自身、40周年を迎えておりますときに、もう一度、優先順位をしっかりとしなければならないと思っております。これは、神様が語りかけてくださっている光であると覚えております。
牧者が最優先すべきは、「もっぱら祈りとみことばの奉仕」とございますが、祈りと御言に仕える者としていただく事です。祈りと御言の奉仕の他に誰かがせざるを得ない、しなければならない、そういったお仕事を負わせられるときがあります。事実、私はずっと長い間、教団の厚生の仕事をしておりました。然るべき専門家が携わるのが相応しい内容ですので、これにはかなりのエネルギーを必要としました。しかし先の年会で、私はこの仕事から外していただき、次の先生にお委ねしました。開拓当時は、このような仕事はまったくありませんでした。とにかく御言に仕えて、そして、御言を広めるという事だけに専念できました。それがいつしかさまざまな仕事に忙殺され、そのようなパターンになっていた。これを今、しっかりと仕切り直しをしなければならないと思います。神様は、今その時を与えてくださった。仕切り直しをしなければ申し訳ない。そして心から、お祈りをし、御言にお仕えしたい、牧者として第一とすべき事を第一としたいと願っておるところです。
6章で、使徒たちが祈りと御言に仕えるためには、教会員達の働きがあったことを、お読みいただいております。私は、開拓の当初から40年の間この教会におりまして、信徒方のさまざまな働きを目の当たりに致しました。婦人会によるバザーの企画もその一つです。バザーをよくご存じの婦人方が、自主的に祈り、計画を立て、準備をし、万端を成し遂げてくださいました。そのような賜物を持っている人たちが、重荷をもって祈りながら一生懸命備え実行してくださる。
私たちは、それぞれに、さまざまな賜物が与えられています。たとえば、教団の厚生の責任を果たすのに相応しい人材としては、N兄のような方がいらっしゃる。かつては一流企業で国内外の仕事の責任を持って働いて来られた方で、政府との交渉もできる立場にあられました。このように、そういった面で非常に有能な方々がおられる。こういう方々こそ、たとえば、今現在、牧師の年齢がこれぐらい、そして教団の現況に照らし、5年後、10年後をシュミレーションし、それに対応できる予算を組むなどの適任者です。こういった仕事の内容は、牧師が片手間でできることではありませんし、そんな事をしてはいけないのです。牧師は、まさしく、専ら祈りと御言の奉仕する。勿論、各部門における賜物を持っておられる兄弟方と一つとなって労する。このような在り方によって、神の業はが進められていく、私はこのように思いました。それこそ規模の大小はありますが、同じ事を私は姉妹方のバザーの実践からも教えられました。
こんど企画されております音楽の特集も、みなさん方のタラントによる良い働き、協力を得ながら、聖霊によって一つとなって進みゆくなら、牧師は専ら祈りと御言の奉仕に励み、第一にすべき事を第一とすることで、神の御業は進展します。
22、23には、東北教区会があります。研鑽のテーマについて各教会の先生方から出していただき、私はその調整役を引き受けるのですが、自分の意見と、他の先生方の意見と、同じ限られた時間でどちらを選択するか、このことにも聖霊による双方の一致、砕かれてということですが、それがあるときに、麗しい解決が為されていくことを思います。そしてその結果は何か、7節にあります。
「こうして神のことばは、ますます広まって行き、エルサレムで、弟子の数が非常にふえて行った」。
教会が御意に適った歩みをできるために、先ず祈っていただきたいのは、牧師が祈りと御言に仕える事ができるようにという事です。この優先順位が狂ってしまったなら、教会の祝福はありません。教会の行事、さまざまな営み、それにみなさんが積極的に加わって、それぞれの賜物を尊重しあいながら、ある時には意見が違うかも知れないけれども、主の前にほんとうに砕かれてアーメンと進んでいくとき、教会は必ず、この御言の通りに祝福の道を進んでいくことができるでしょう。
※文責:中ぶんな
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