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名月

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 樹木のシルエットを下に、マンションのいくつもの窓灯りを斜め下にし、うすぐもりの斑な雲を上に横にしながら、月が煌々と照っている。ウェブ上には、ほどよく民家や薄を配した写真が夥しくあるが、ここでは敢えて、感情を語らず、ただ黙して煌々と暗闇を照らす月の一枚を。

  ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

 きょう一日で出会った方々は何人だったろう。
先ずは主人。そして早朝散歩で近くの絵を描いておられるT子さんとばったり、合流しそのまま朝市にお供する。朝市のおばさんたち。けさチョウのために来られた婦人。生協の配達の方。昼ごろ、さんまのおすそ分けに来てくださった方。午後は茶道の方々5人。夕方には息子宛ての宅配を届けてくださった方。家の前の道を行く姿を見かけただけの近所の方々3人。
 一期一会というけれども、これだけの方々のお世話になっている。生かされているということは、お世話になっているということだろう。

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