
台所の窓が赤く染まっている。外に出てみると、久しぶりにきれいな夕焼けだった。見るたびに思い出すことがある。
3年前に、夕焼けを撮っていたところに、近づいてきて、きれいだと共感してくださった方がいた。優しさが感じられた。ところがこの方が、翌年の3・11のとき、たまたま会議で釜石にいたところを津波に襲われたことを後で知らされた。40歳だったという。ことばを交わしたのは、あのときが最初で最後だった。その後、さまざまな成り行きから、この方のお母様とのつきあいが始まり、今に至っている。最愛の娘だったのだ。
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