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厳しい境遇の人々にも寄り添ってーいわてのチェロ奏者村井正一氏ー

 もう一週間ばかり前のことになるけれども、教皇フランシスコが、少年刑務所に収容されている12人の足を洗う儀式を行ったニュースには、やはり心動かされるものがあった。これは、イエス・キリストが弟子たちの足を洗ったことに倣っている。

 足を洗うという眼に見える形ではないが、宗教者ではない方々であっても、置かれている境涯がどのようであれ差別観をもたず、自然な思いやりを持って不遇な人々に寄り添うことができる方々がいる。

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 長い間、盛岡少年刑務所を訪れ、受刑者のためにチェロを演奏し続けた今は亡き盛岡市のチェロ奏者村井正一氏もその一人である昭和28年頃から20年間、5月5日に演奏していた。、20年目で、法務大臣と仙台矯正管区長から感謝状が贈られている。これ以降も訪問し続けていたと思われる。同刑務所に問い合わせたが、重要書類でも20年を経ると処分されるということで、何年まで訪問があったかは分からなかった。

 村井氏は、知人から勧められるままに、約200人の少年を前に初めて演奏。そのときの 少年らのマナーが、音楽を愛する者だけが持ち得るマナーだったことに心を打たれ、以来毎年5月5日に、演奏会を開いた。昭和38年頃からは、市内の ヴァイオリン教室の生徒とともに合奏した。レパートリーは、モーツァルト、バッハ、「荒城の月」「あざみの歌」と幅が広い。

 村井氏は、そのときの少年たちへの想いをこう語っている。
「演奏するたびに感じるのは、少年らの真剣に音楽を求めている心で、音楽の核心を先入観なしに掴んでいる数すくない人たちの仲間という気がします」

※「市内のヴァイオリン教室の生徒たち」というのは、安藤澄子ヴァイオリン教室の生徒たちであると思われます。武田忠一郎氏は、村井氏に、娘の安藤澄子を宜しく頼むと常日頃いっている。安藤ヴァイオリン教室は昭和48年10月に岩手教育会館で演奏会を開いているが、このときにも村井氏は賛助出演している。安藤氏は、この演奏会の19年前から盛岡、北上、水沢でヴァイオリン教室を開いているが、この教室と村井氏の音楽上のつきあいも当初からであったと思われる。

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