諏訪根自子
さて、昨日のブログでは、昭和30年に村井正一(チェロ)・内藤裕一(ヴィオラ)とトリオを組んだ小柳達男が、諏訪根自子と合奏したことがあると書いた。諏訪根自子は日本初のt国際的なヴァイオリニストといわれている。驚いたことに2012年3月6日まで存命だったようだ。わたしが新聞を見落としていたものらしい。
小柳と諏訪の接点を探ると、どちらもアレクサンダー・モギレフスキーに師事した時期がある。諏訪は1920年生まれ。小柳は1905年生まれ。合奏をしたのは、恐らくは諏訪が子どもだったときではないのか。ただこれは想像の域でしかない。
さて諏訪根自子は、ナチスの宣伝相ゲッペルスから、ストラディバリウスをプレゼントされ、戦後、物議を醸した。ナチスが持っていた楽器は、掠奪したものと、正式なルートを経て購入したものとがあるらしい。諏訪が貰い受けたストラディバリウスが果たしてどちらであるのか、明確にされたという話しはまだ聞いていない。
写真は、当時、東京朝日新聞に掲載されたもの。私は見るたびに、いまだに信じられないような心境になる。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
きのう、たまたまテレビを点けると、フランクルの『夜と霧』が紹介されていた。ナチスのユダヤ人迫害の酷さには、ほんとうに鬱になりそうな心境になるのだが、この番組では、過酷な収容所で生き延びることができたのはどんな人々であったかを語ってくれた。
音楽を歌うなどして気分転換が図れる人、そして神に祈る、つまり、過酷な中にあっても別な次元に心をシフトできる人。このようにして希望を持ち続けることができる人々であったという。
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