« 雪の日のヒーロー | トップページ | きょうのことば 『ベテルの大路』 »

“エルマントーン” & 十戒

「ミッシャ・エルマンは、(1891年1月20日、タリノエ~1967年4月ニューヨーク)甘美な音色とロマンティックな芸風の持ち主で、ポルタメントやルバートを駆使した語り口には独特な魅力があった。旧吹き込み時代には、クライスラー、ハイフェッツと人気を競う。ロシアの名教師アウアーの門下。
 あらえびすによれば、1937(昭和12)年の来日時にはすでにエルマン・トーンは面影しか残っていなかったという。」<レコード芸術11月号より>

 エルマンの初来日は1921(大正10)年。太田カルテットのメンバーたちが帝国劇場で聴いたエルマン・トーンは健在だったろう。一世を風靡したエルマンの官能的ともいえる独特の美音は多くの音楽家たちを衝き動かしたにちがいない。
 ディスク、70歳前後の録音が多い。それでも彼独特の芸風の輝きを失ってはいないという。

   ☆   ☆   ☆   ☆   ☆

 木曜からきょうにかけ、3回に分けて、映画「十戒」を観た。

030
 
 これは十戒が神の指で岩に刻まれている場面。モーセに率いられてエジプトを脱出したヘブライの人々、パロの軍隊に追い詰められ、神が目の前で紅海を分けて路を通したのを目の当たりにし、そして実際にその海底にできた路を歩いて逃げ延びたにも拘わらず、神に会見するためにシナイ山に登ったモーセの帰りを待ち切れずに、偶像である金の子牛をつくり、またたく間に際限もなく堕落していく。神から目をそらした人間の本質を衝いていると思う。

 偉大な指導者モーセは、エジプトの王位を捨てて自分の民族の中に戻っていく。泥をこね、ムチ打たれ、過酷な労働に耐えるという底を担う奴隷の境遇をその民族と等しく身に受け、追放されてからは、砂漠の熱射、地獄の渇きを徹底的に潜る。そしてそのあとに、神との会見が待っていた。偉大な指導者は、こうして誕生したのだ。

 人々が堕落する場面は、いかにもハリウッド的という感じもしたが、しかし、見るたびにこの映画のすばらしさを実感する。


 神が石の板に記してモーセに授けた十戒は次の通りだ。

1、 あなたには、わたしのほかに、ほかの神々があってはならない。
2、 あなたは、自分のために、偶像を造ってはならない。
3、 あなたは、あなたの神、主の御名を、みだりに唱えてはならない。
4、 安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ。
5、あなたの父と母を敬え。
6、殺してはならない。
7、姦淫してはならない。
8、盗んではならない。
9、あなたの隣人に対し、偽りの証言をしてはならない。
10、あなたの隣人の家を欲しがってはならない。 

|

« 雪の日のヒーロー | トップページ | きょうのことば 『ベテルの大路』 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/461668/49295981

この記事へのトラックバック一覧です: “エルマントーン” & 十戒:

« 雪の日のヒーロー | トップページ | きょうのことば 『ベテルの大路』 »