« 土の器 | トップページ | 冬至・カボチャ »

誕生日

052

 きょうの関連で思い出すのは、亡き舅の誕生日。
 80歳を過ぎたあたりだったろうか、朝の食卓でみなが「おめでとう」と声をかけていたときにこう言った。
「きょうは爺さんの誕生日だから、爺さんがみんなのために何かをする日だ」
 私は、誕生日にはやはり何があるかと楽しみにしているだろうと、ささやかながら準備をしていたのだが、舅はどうも逆を考えていたらしい。舅は、平たくいうと身銭を切って、ちょっとした買い物を私に頼んだのだった。
 ふつううなら、自分がこの日に何かをしてもらえるはずだと、またそうまで思わないとしても、何かいいことはないかなと思ってもみるだろう。ところがその逆バージョン。
 の発想に感心したものだった。

 さて、クリスマスはイエス・キリストの誕生日。
 もしキリストが、この地上で多くの物を手に入れようとするなら、
今でいうなら中東あたりの石油王の邸にでも生まれただろう。しかしキリストはナザレの馬小屋に生まれた。キリストは十字架に架けられ死ぬために来たという。それを信じる者には天国への“パスポート”を与えるのだという。イエス・キリストの誕生は、そのはじめから、人を救うため己が身を切って生まれきた、そういう誕生であったのだ。

|

« 土の器 | トップページ | 冬至・カボチャ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 誕生日:

« 土の器 | トップページ | 冬至・カボチャ »