樹木とともに
これは岩手県営運動公園の樹木。この日の外気温は33、4度はあった。空を見上げると、太陽が鋭い刃をぎらつかせる、そんな午後だった。それが、この木陰にはいると意外なほどに涼しかった。日向とは4度以上の差があったと思う。
真夏日に新庄墓園に行ったときのこと。盛岡バイパスから岩山方面に入り、浄水場のあたりに温度計が立っている。日向で33度。さらに展望台を過ぎて動物公園の辺りの、周辺が林であるところに立つ温度計を見ると29度。4度差だ。この30数万の都市に、昼間に自宅にいる世帯が何軒あり、官公庁、病院、企業の数はどれぐらいであるか調べ上げる時間はないけれども、そのすべてに設置されているクーラーを用いて室温を4度下げるためには、果たしてどれだけの電力を必要とするだろうか。
北上市の山際に住む友だちが、もう暑くてとても家の中にいられないというので、ならば裏の林の下草を刈って、そこに椅子とテーブルを置いて過ごしたらどうかと提案したところ、彼女は実行したのだった。ほんとうに涼しいと喜んでおられた。ただ時間帯によって虫の活動がありこれが課題だという。
樹木はヒートアイランド現象を妨げる、大気浄化能力がある、延焼を食い止める力がある、心を癒すなどなど、すでに誰でもが知っている。けれども、その恩恵を実感している人は少ないように思う。申し分ない敷地があってもコンクリートで埋め尽くされているのをみると、もし土であったなら木の何本かを植えられるととても残念に思う。ただこれには、草取りをする暇がない、刈り込みをする手間も費用もないと理由はさまざまにあるかもしれない。
できるだけ木を植えたいと思う。また行政が、街の土地の一定の区画に何らかの方策によって植林を義務付ける、或いは、行政自らがもっと真剣に取り組んでくれることを望むのは夢だろうか。
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