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世界中の人たちが君の歌を待っているー岩手県立不来方高等学校音楽部

2009_010 

昨日は3月11日、東日本大震災の一周年。身近に家族を亡くされた方がいらっしゃり、その深い悲しみに接しながら迎えた一年目であった。自宅にあって祈ることもできるけれども、きちんとした然るべき場所に足を運んで哀悼の思いを表すべきと思い、午前中は勿論教会に行ってきたのだが、午後には岩手県公会堂に主人とともに出かけた。盛岡広域市町村長懇談会主催「東日本大震災1周年行事 復興への誓い~2万個の灯火~」。午後2時15分からと聞き30分前に着くように行ってみると、記帳の方々の列。並ぶうちに2時15分が迫った。会場に入るとスタッフの方が、前の方の席が空いていますからとにかく前に進んでくださいと仰るので従う。そうしたところが空いていた席というのは最前列の来賓席の後ろであった。若干の躊躇いはあったものの更に動き回ることは控えたかったので、そのままそこに着席。葛巻町長の真後ろの席に座ることとなった。牛、ミルク、葛巻ワイン、風力発電が脳裡を掠めて消えた。会場のどこかに友だちも親族と共に来ているはずである。壇上に並ぶ来賓の中に鳩山由紀夫氏の顔があった。階猛氏の奥様が代理出席しておられた。
 オープニングは岩手県立不来方高等学校音楽部の合唱だった。指導しておられる村松先生も初めて間近に拝見した。合唱、初めて聴いたのだが、この音楽部がきょう招かれた理由がわかった。慰めがある。明るさ、清新さ、表現の優しさ、懸命さ。誠心こもる歌声に心打たれた。参加した遺族である友人からきょうになって話を聞くと、やはりこの合唱に心打たれ涙が流れたと仰っている。オープニングでは「時代」「瑠璃色の地球」、復興祈念合唱では「願い~震災をのりこえて」「ひょっこりひょうたん島」「上を向いて歩こう」「空より高く」「ふるさと」であった。
 谷藤盛岡市長から追悼の言葉があり、国主催追悼式典の同時中継があった。
 午後2時46分、黙祷。巨大な津波に次つぎに呑まれてゆくあの画像が浮かび、何故か真っ先には個々の方々が浮かばなかった。祈り終えるころになって顔を存じ上げている犠牲になられた方や関係者の方々が浮かび、ただ祈った。
 ロジャー・パルバース氏の講演を聞き、不来方を聴いて午後5時頃に会場を後にした。松本哲也さん、濱守栄子さん、清心さん、そしてまた不来方、盛岡市立大宮中学校吹奏楽部が出演する第3部「祈りの灯火」には参加しなかったが、帰宅してから、TVで見た牛乳パックを利用した灯火の作り方に習い作った灯火を二つ玄関前に置き天上での幸いを祈らせていただいた。


願い~震災をのりこえて♪
(歌詞のぜんぶはわからないので抜き書きです)

  君に届け 美しいハーモニー
  かくれて泣いている あの子の胸に
  すこしでも早く
  希望の灯ともるように
  君はひとりぼっちじゃない
  世界中がなかまさ

  笑顔になりますように
  笑顔になりますように
  
  すこしでも早く春が来るように
  世界中の人が君の歌を待ってる

  幸せになりますように
  幸せになりますように

  お願いをしよう
  君はひとりぼっちじゃない
  幸せになりますように
  幸せになりますように
  お祈りをしよう

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コメント

Gustusさん
不来方が被災地に11回慰問しているというのは、このようなご縁の連鎖があったからなのですね。釜石小学校校長先生のお名前は存じませんが、世界にも稀な被災をされた釜石。ほんとうに大変だったと思います。
長岡さんはオーストリアでご活躍、村松先生&不来方音楽部はこんどフランスへ行くそうですし、yocomoさんはすでにドイツに何度か。そして18日には台湾へ。まだお疲れは癒えていらっしゃらないかと。
yocomoさん仰るに「わたしは先生ではない」。それを鵜呑みにしていたわけですが、やはり。
切磋琢磨のお三方の素晴らしい精華、成果、正価です。
訪問ありがとうございました。

投稿: 中ぶんな | 2012年3月25日 (日) 16時26分

釜石小学校校長先生、長岡直子さん、村松先生、同級生
釜石の奇跡より奇跡
この三人が切磋琢磨したのが全員無事、世界にはばたくことになったのでしょう
三年生yocomoさんが 指導したのがこの三人の淑女

投稿: Gustus | 2012年3月25日 (日) 10時32分

yocomoさんからコメントをいただいたお陰で作詞者、作曲者ともにさらに検索する意欲が湧き、現在ご活躍のお二人であることなど知ることが出来感謝でした。
途中で歌詞を書き換える、同じ作者によって書き換えられるというのは稀なことではないかと思いました。
それにしても台湾、体内内蔵の声というすばらしい“楽器”持参。ベストコンディションを祈っております。
>必ず復興しますと決意をお伝え
ほんとうに力強い!こちらで応援しています!!

投稿: 中ぶんな | 2012年3月14日 (水) 22時43分

言葉足らずですみません。
クリスマスの日にお願いをしよう。という歌詞だったのを、
震災へのお見舞いの歌詞に書き換えたものということでした。
小原さんは作詞のほうだったのですね。

18日に出かけます。たくさんのご支援をいただいた台湾への感謝と
必ず復興しますと決意をお伝えしてこようと思っています。

投稿: yocomo | 2012年3月14日 (水) 22時11分

こんばんは! 
雪が解けるたびに秋じまいの杜撰さが露わとなり半日は立ち枯れの始末。ご挨拶が今時間になってしまいました。
「復活」頑張っておられるようですね。練習中にその時間を迎える、これも一つの巡り合わせなのかもしれません。台北でのご成功、そしてよい音楽交流がなされますよう祈っております。
ブログ、不完全な形で歌詞を載せるのはまずいかなと思いつつ、ことばに惹かれて断片を書きました。改めて検索し直しましたら小原孝作詞、樹原涼子作曲と出ておりました。歌詞全文がなかなか出てこないのは著作権などの関係でしょうか、よくはわかりません。クリスマスの曲だとは意外でした。手話を交えての合唱にはほんとうに心いやされました。
有難うございました。

投稿: 中ぶんな | 2012年3月13日 (火) 21時28分

こんばんは、一年経ちましたね。
思い出すと胸が痛みます。
私は、「復活」の練習中にその時間をむかえました。
集ったもの全員で黙祷をささげました。
台北での「復活」絶対にいい演奏にしたいと決意を新たにしています。

「願い」はピアニストOさんの作曲ですね。
もともとはクリスマスのための曲ですが、Oさんが震災復興のためにと
被災地の方に送ってくださったと聞いています。
いい曲ですよね。

投稿: yocomo | 2012年3月13日 (火) 01時27分

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