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息子の高所作業

 きょうは亡き姑の誕生日だ。主人が今朝起きがけに思い出したようだった。10時ごろになると小姑さんが、「きょうはおかあさんの誕生日だから」と仏壇を拝みに立ち寄った。私は姑が生きているあいだは誕生日を覚えていたが、姑が亡くなってからは忘れていた。
 それは兎も角、午後になって、金属を切断する音が聞こえるので外に出てみると、息子が作業をしている。煙突を屋根に固定していた金具が壊れたのでそれを修理しているのだった。主人が壊れているから見て欲しいと頼んだところ、部品を調達してきて早速取りかかってくれたのだ。息子が買い込んだドリルやグラインダーを見ながら、春になったらすこし工作をしてみたくなった。
 親ばかな私は、今夕は慰労に手巻き寿司にでもしようかといそいそと買い物に出かける。結構刺身も高く付く。しかし、しかし、きょうは息子が主人に代わって危ない高所作業をやってくれた記念の日じゃないの。ちょっと大袈裟かなあなどと思いつつ、手頃な刺身を買い物籠にそっと入れた。             

                              

 と、ここまで書いて、この一文は果たして「快心一投」となっているかを自問。集中力の点からいえば、書き終えどっと疲労感が来たわけではない。微に入り細に入り神経を使ったわけではない。どこに飛ぶかどのように読まれるか予測したわけではない。もっと適切なことば、言い回しがないかを模索したわけではない。まだまだ脆弱と見えて、写真の一枚も足そうとしたくらいだが、如何せん、デジカメのご機嫌が、というよりもどこか具合が悪そうで、電池に異常はないものの接触がよくないため、めっきりと写真の数が減っている。ドック入りさせるかどうかは思案中。

 「快心一投」、アスリートはみな快心一投なのだろう。すごいことだ。

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