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ガラクタ

 さてきょうは何を書こうかとここに座ったきり、あれこれと気楽に思い巡らした。
 ニゲラの花のきれいな写真を添えた種の小袋。これが30個ある。バザーに出品したのだった。写真の他に、ネットから花の説明を見つけ出しプリントして添付。この花の種ならば欲しい方があるに違いないと。ところがまったく売れなかった。自分ではかなり良い思いつきと思っていたのだが。たとえ1円という値段をつけるとしても、人様に商品として買っていただくことが如何に難しいことであるかがわかった。ならば差し上げましょうと言ったとしても、ノーサンキューとなるだろう。
 
 わたし自身はあまり物を買わない方だと思う。衣服、置物などを買った後で後悔することが多い。買い物が下手なのだ。買わなければよかったと後悔し、さりとて捨てるのも勿体ないとしまい込んでしまう。これがガラクタだ。
 そう、あれこれ思い巡らすうちに浮かんだのがこの「ガラクタ」という言葉。
 年末ともなると、何とか始末しなければと気になりだす。引っ張り出す。すこしながめるうちにまた引っ込める。一昨年まではそんな繰り返しだった。しかし昨年頃から思い切りが良くなった。今年はどうか。

 さっき「ガラクタ」という言葉が浮かんだとき、私はなぜか「ガラクタ」か、いい言葉だと思った。小屋の軒に吊してある今は使わない薪ストーブの煙突3本。邪魔で仕方がなかった昔古い家屋を解体したときに出たという板や柱。半ば赤錆びて朽ちかけた波形のトタン板。柄のない赤錆びたツルハシ。小さくてあまり役に立たない素焼きの鉢。レリーフ、額縁…その他にもたくさんある。

 このガラクタにも人と共にあった時代があった。
 煙突は毎日燃やされる薪の煙を取り込み外に流し出してくれていたろう。腐りかけた柱は、家族を雨風から守ってくれる屋根を支えてくれていた。波形のトタンは、もしかすれば雨漏りから救ってくれたかもしれない。汗を拭き拭き氷を砕いたかもしれないツルハシ。サボテンや小菊の苗を育ててくれたろう小さな鉢。レリーフも額縁も真剣に製作にあたった人たちがあった、そして見る者の心に安らぎをくれてもいた。

 「ガラクタ」、かつては人を生かし、守り、楽しませてくれた多くのものたちの総称だ。「ガラクタ」、いい響きだ。


 

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