きょうのことばー『インマヌエル』その2ー
(前ページの続きですので、前のもご覧ください)
ホーリネスの歩みにも色々な過程がありました。
1930年にはリバイバルが起こり、教会は隆盛にありました。ちょうどそのようなときに、ホーリネスに内部分裂が起きました。発端は、日本ホーリネス教会初代監督中田重治(1870~1939)師の聖書解釈が独特となり、それまでの解釈と食い違ったことでした。
中田監督は日本民族の使命はイスラエル建国を支援することである、またキリストの再臨とユダヤ民族の回復のための祈りに専念すべきと説きました。そしてこれに従うように書簡を送った聖書学院の五教授(車田秋治次、米田豊、小原十三司、一宮政吉、土屋顕一)と対立してしまったのです。中田監督は車田、小原、一宮、土屋の4師を解任。ついに中田監督解職案が出され、全会一致で解職となったのでした。その後、車田秋次、米田豊、小原十三司、一宮政吉、管野鋭の5人の委員が運営体制を執りました。一方中田師の支持者も半数あったので、日本ホーリネス教会は中田側と委員側とに分裂してしまいました。
教会本来の使命はやはり人々に福音をのべ伝える宣教であり、聖潔を説き勧めることにあるのですが、中田師は解釈に大きな偏りを生じてしまったのです。中田の神田キリスト教会の所属をめぐっては教会内の内紛に発展しました。バリケードまで築き、反対派は入れない、出てゆかないと揉める…。これは新聞だねにまでなり、争いは1936年まで続きます。
いったいこれはどういうことなのか。如何に主義主張があるとはいえ、神の僕がこのようなことはあってはならない。神の名を汚したことを深く悔い改め、私の告げた福音、キリスト教信仰とは何なのだろうと思い巡らしたときに、心の底深くに、「神われらとともに在す」という御言が落ちました。これだ! と御言が自分のうちに納まったのです。
御言が納まるときに、インマヌエルと同じでなくともよい、神は同じく実を実らせる木をお育てになる。そのような中で、嗣業としていまこの地に種が落ちたことに感謝し、祈りあい助け合いながら行くべきであろう。
昨年、札幌で日本伝道会議がありました。基調講演はインマヌエルの竿代照夫先生でした。
「戦後の福音派のなかで、いまこのような福音同盟がありますが、一つだけ言葉の誤訳のために働きのつまづきとなっている言葉があります。『超教派』、これは『協教派』と訳すべき言葉です。」と語られました。
インマヌエルは創設当時から蔦田二雄師のリーダーシップが強固でした。信徒もそのもとでそのように育ちました。ですから外に向かってしっかりと手をのばす事もできました。しかしこれができないうちにそちこちの教団を歩くと信仰が伸びません。
蔦田師は、「先ずウェスレアンアルミニアンの信仰に立つことです。あなたは何人ですか?と訊かれて、『国際人です』と答えるようなひとには、私は協力したくない。きちんと『日本人です』と答えられるはっきりとした見識を持った方に私は協力する」と言ったものです。
自分がいま置かれているところに、はっきりしっかり根を下ろし、その上で、ギデオンに協力するも良し、好ましいことには大いに協力すればよいのです。
今月の23日(土)には、この教会でも初めてのバザーをします。根を確認しながら、神さまがこれを用いてくださるように祈りつつ取り組みましょう。
※若干聞き落とした部分があります。ご容赦ください。文責中ぶんな
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