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牛のきもち

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きょうもブランデンブルグ。春の花が咲きつぐ。ごめんなさい。いったい誰に? 風がつめたい。けれど街路樹を満たす空は青く明るい。

人ならばこんな陽気に誘われもしようが、そう、書こうとしているのは牛舎に繋がれた牛たち。こんなうららかな春がきても、外を眺めることはできても、一生自由に歩き回ることのない産業の一部と作られた牛たち。運動もせずに食べる穀物はおいしいかい? 牛舎から見える世界がたった一つの世界。

600㌔もの体重を支えるには、まず脚力を付けなくちゃならないのに、立っているばかりじゃ、相当筋力も衰えるだろうさ。代謝だって悪くなる。骨折したらどうするのさ。ギプス不要、手当無用と診断された日にはどうなるの? まさかまさか処分じゃないよね。あれやこれやのストレスに、草が足りなきゃ胃だって膨らむ。獣医を呼んで手当かい? コンクリートじゃ蹄も腐る。だけど腐ってるのはそれだけじゃない。気分が腐ってしかたがない。(URL

だけど土地が狭いんだって? 山地だと1㌶ に一頭が理想だとも聞いたけど。広い世界を知らなきゃしらないでこんなもんかと思うけど。だけどね、この目を見てよ、心だってあるんだよ。

ブランデンブルグも聞かせたい。広い草地を歩かせたい。青い草も食べさせたい。

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牛飼いの人たちのせいじゃないさ。文明ってやつの罪深さ。苦労を知らない人達ほどさまざまうるさく要求するのさ。人の必要という身勝手さ。
「ほう、この牛舎の平均乳量は11,000(普通は一年で約8000㍑)!! そいつぁすごい」
乳牛の評価は乳量だけで決まるらしい。そんな価値基準に沿った牛を作るらしい。

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コメント

早朝のコメント感謝いたします。
ホルスタインは明治から輸入されたようですが、それにしても、この時代に日本短角との掛け合わせを試みていたとは! いまならば当たり前に行われているわけですが。改良につぐ改良で乳房肥大、それのみで100㌔以上という牛までが出来上がっているわけですが、その功罪はともかく、すごいご先祖さまが居られたものです。
yocomoさまとはお知り合いなのではないかとは思っておりました。心からカンタータを歌っておられますね。
内丸育ちさま、またyocomoさま、それぞれに、お働きが祝されますように祈っています。
今後とも宜しくお願い致します。

投稿: 中ぶんな | 2010年4月10日 (土) 10時39分

耳の痛いはなしです
曽祖父祖父達は御維新以来ホルシュタインと日本短角を掛け合わせイミテーションホルシュタインを作りました
これが酪農が楽農にならなかった根元
私のできることは山を守る仲間を作ることかと思っても果たせません
牛の因果でyocomoさんともつながってるのです

投稿: 内丸育ち | 2010年4月10日 (土) 07時10分

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