八木重吉の詩ー素朴な琴/響ー
素朴な琴
この明るさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐えかね
琴はしずかに鳴りいだすだろう
♪♭♪♯♪♭♪
響
秋はあかるくなりきった
この明るさの奧に
しずかな響があるように思われる
♪♭♪♯♪♭♪
栗の実
秋の林にさわさわと
背中おされてざわざわと
すぎゆく風に
かきーんこきーん
毬の住処をあとにして
落ちる栗の実
からーんころーん
ーぶんなー
三浦綾子さんの好きだった八木重吉の詩。
私の詩も八木重吉とのせることをお許し下さい。
八木重吉の〝詩の音楽〟から浮かんだ詩です。
きょうで9月は去ります。惜しいです。寂しいです。けれども新しい10月がもたらされようとしています。新しい時間は無尽蔵です。この手にはかかえきれません。感謝なことです。
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