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金子みすずの詩「星とたんぽぽ」

200978_114

青いお空のそこ深く
海の小石のそのように
夜が来るまで沈んでる
昼のお星は目にみえぬ

見えぬけれどもあるんだよ
見えぬものでもあるんだよ

散ってすがれたタンポポの
川原のすきにだぁまって
春のくるまで隠れてる
強いその根は目に見えぬ

見えぬけれどもあるんだよ
見えぬものでもあるんだよ

 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

見えぬけれどもあるもの

どこに隠れているとも知られぬ空の地の上の地の中の空中の生き物たち。ウィルス、バクテリアも。
ヒトの臓器にも驚く。特に心臓の生々しい動き。心エコーの画像を見た。どっどっどっどっ・・・・・。生まれたときから死ぬときまで大凡決まったリズムを刻み動き続けている。赤ん坊でも、たとえば122歳の高齢者でもどっどっどっどっ・・・・・。鼓動は人類始まって以来ずっといまこの時にまで脈々と受け継がれてきているのだ。あたりまえのことだが、心エコーを見たときは感動した。専門的にはいえないまでも、幾つもの星雲。星の軌道。10000㍍以上の海溝。それとエネルギーといったものも。まだまだ、それこそ見えないが故に、知らないが故に挙げることさえできないものは、挙げることができるものよりも遙かに多い。

見えぬけれどもあるもの

悲しみ、不安、孤独、嘆き・・・。喜び、楽しみ、慈しみ、憐れみ・・・・

    そして

     神

「悲しむ者は幸いです。その人たちは慰められるから。」マタイ5:4


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