« 平和祈念像 | トップページ | 花巻東高校 対 大野高校 »

石を彫る

 一戸町小鳥谷から優れたものは何もでない。これは自分のことを顧みておもっていたこと。しかし後になって彫刻家の舟越保武先生が小鳥谷出身と知ったのです。                              

 以下は舟越先生の彫刻と著書「石の音、石の影」からインスピレーションをいただき創作した詩です。

2009716_017


 石を彫る

石を切りだす
名もなく
見ばえもない
朴訥の塊を。

角をそぎ
粗を落とし
石を生かせば
眠る命が微かにめざめる。

鑿(のみ)をたて
槌をふるう
語りかける
鑿がはずれ皮膚を破る
削る
ひたすらに削る
整いはじめる顔の輪郭。

語りかけ
磨き
語りかけ
磨けば
ついに現れる無垢な頭像。

その額に
慈しみを傾け
霊を注げば
空洞の目に涙はあふれる。

     「詩とメルヘン」やなせたかし選

|

« 平和祈念像 | トップページ | 花巻東高校 対 大野高校 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 石を彫る:

« 平和祈念像 | トップページ | 花巻東高校 対 大野高校 »