« 神の奇蹟ーフジ子のラ・カンパネラー | トップページ | あの感動再びー大井利江、須恵子夫妻ー »

フジ子の奇蹟

 土曜日に友人宅で観せてもらった、そして借りてきてまたさっき観たフジ子のビデオからあれこれと引き出されている。昨夜書いたものを今朝6時頃手直しして出そうとしたら、規定の1メガバイトを超えていた。誤操作で半分失ってしまいまた書き直しているのだ。

 著書によれば、フジ子にはいくつかの奇蹟があった。
一つは、40マルクのセーターを買おうと口座から40マルクおろす。ところが貧しい少年に20マルクを与えてしまう。店に戻ってみると同じセーターが不思議にも20マルクに値下げされていたという。貧しさに一週間砂糖水だけのこともあった。辛酸をしっているフジ子が与えた20マルクは富めるものが気まぐれや慈善で与えた20マルクとはまったく意味が違う値高きものなのだ。
 また一つは、お気に入りのステンドグラスを持っていた。壁に掛けようにも右にしか穴があいていない。仕方なく窓際に立てかけておいた。夜に凄い物音がして、翌朝階下に出てみると、鉢植えなどが壊れた中にステンドグラスが落ちていた。どこか壊れたはずと拾い上げてみると無傷だった。しかも左に小さな穴があいていた。穴の周りにはひび割れもなかった。フジ子はこのとき神の存在を確信する。
 どうやら神様は、数億円の宝くじを当ててみせることでご自分が存在することを教えたりはしないようだ。ガンで亡くなった愛する者を生き返らせることでご自分の力をひけらかすようなことはしないようだ。むしろごくありふれた日常の中でほんの小さな米粒ほどの小さな奇蹟をおこして、「わたしはここにいるよ、わたしは確かにいるのだよ」と示されるようだ。
 上野奏楽堂での再起ののちの幸運については、フジ子がそう祈ったかどうかは分からない。さっき観た限りでは、ステージに出る直前に十字を切り5本の指と指をしっかりと組んで祈っているようではあった。

 土曜日、T子さん宅でちょうどこのビデオを観終えたころに、自宅の主人から電話が入った。童話会に例の文芸誌の編集長立川さんがゲラを持って来てくださっているという。急遽帰宅。会場へと急行。
 きょう出版社に立ち寄って前回のゲラを直して貰ってきたという。迅速さにびっくり。けれど電話を貰ったお陰で、まだ残っていた会の3人の活き活きとした話のなかにしばし居ることができ楽しかった。

 夕方は急いで夕食の準備を整えてから、「ガイア クァトロ」の公演に出かけた。県公会堂。金子飛鳥のクラッシックとはまた違ったヴァイオリンの自在な弾きっぷり。自然の静けさ、軋み、叫び、祈りが伝わってきた。ヤヒロ・トモヒロの体の内奧から奔流のように刻まれ叩き出されてくる大陸的な大陸の乾いた風土を感じさせるリズムに本源的なものを感じた一ときだった。

 11月22日(土)は図らずも久方ぶりに贅沢な楽しい一日となった。感謝したい。
 
 

|

« 神の奇蹟ーフジ子のラ・カンパネラー | トップページ | あの感動再びー大井利江、須恵子夫妻ー »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/461668/25689780

この記事へのトラックバック一覧です: フジ子の奇蹟:

« 神の奇蹟ーフジ子のラ・カンパネラー | トップページ | あの感動再びー大井利江、須恵子夫妻ー »