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「すみません」

霙(みぞれ)ふる午後の四時。
もう街灯が点っている。

 いまこのときにも、
 外で働いている人がいる。
 この寒空の下で。
 一月なみの冷えこみだ。
 狭い道が掘り返されていた。
 黄色いヘルメットを被って
 すっかり日に焼けた赤銅色の顔が
 「すみません」と通行指示を出す。
 すまないのはこっちです。
 そのあたりの家のなかでは
 大した働きもせず
 無駄なほどに灯油を燃やし
 過剰なほどに電気をつかって
 ぬくぬくと菓子を食べたり
 居眠りしたりしているのです。
 こんなに冷え込むときに
 こんな霙まじりの日に
 道を直し
 道を通してくれるのは
 そちらじゃありませんか
 こちらこそ
 「すみません」

ヘッドライトが近づき
テールランプが尾を曳き遠ざかる。

 
 
 
 

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