わが谷は緑なりき
図書館からDVDを借りました。お目当てのものはなかったので、ある中から3本。うち2本は途中で止めました。引き込まれたのは、この「わが谷は緑なりき」。1941年もの。ジョン・フォード監督。「今更言うまでもない」と、どこからか聞こえてきそうですが、前にも断片的に観たことはあるのですが、やはり素晴らしいものは時を超えてすばらしい!
19世紀末英国ウェールズの炭坑町が舞台。不幸を乗り越えて成長し谷を出る少年の脳裡には緑の谷に生きる人々の姿、炭坑の不況、兄の事故死、姉の不本意な結婚、父の落盤での死が鮮明に。
炭坑の子どもだと許し難い扱いを受けながらも、家族と炭坑の人々の温かさに支えられ乗り切って成長する少年の姿が感動的でした。
画面から流れ出す音楽、民謡。A、ニューマンの演出だそうです。
カラーではありません。けれども不思議に温かな緑が谷の町に潤っているのが見えるのです。光と影の織りなすドラマのすべてが大きな慈愛に包まれて、痛みや悲しみが溶かされ癒される、そんな映画でした。
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