おはようございます。
昨夜は、きれいな十五夜のお月様が、出ていたみたい。おばちゃん、残念ながら見ないでしまったの。真夜中、カーテンを開けて空を見たら、雲がまだらに。
う~ん、星は?星はどこ?雲が遠慮してふさがないところにも眼をこらしたんだけど、なにせ、ほら、おばちゃん、眼も・・・ね。ぼーっとして、星がキャッチできないわけ。そしたらね、チロチロ声が、「あっ、また見てる」って。そしたら、ガチャガチャ声が「うん、きのうもだったよ。よく今時間、戸が開くのさ」。するとモミジが、さわさわ騒ぐには、「星ばっかしじゃないのに。わたしたちだって、こうやって真夜中も、こんど新しく隣の猫がボスに就いたとか、猫の家来がたくさん入れ替わったとかいろんな話があるのにね。ちっとも気づいてくれないの」
それでおばちゃんは、庭にいる色々な生き物が何を言ってるのか、しばらく耳をすましてみたの。
mata mata youji ga dekimasita tyoko tyoko tyokkotto situreisimasu
mata kakimasu mata yondekureruto uresiidesu
杖をついて、痛い腰をかばいながら、歩いているモグラさんが、言いました。「わしは、長年連れ添った婆さんにも先立たれて、いまは、息子夫婦の世話になっとるんじゃが、嫁が口をきいてくれん。物なんか要らん、一言でいい、言葉がほしいんじゃ」おばちゃんは、どきっとしました。近頃のおばちゃんに似てる気がして。
「ママが忙しいの。速く早くって。毎日栗さんやどんぐりさんのカルチャースクールなの。もっと、良い子とかいって褒めてほしいの」といいながら出てきたのが、ケラの坊や。おばちゃんは、ずきっとしました。カルチャー、そんなにいっぱいは、やってなかったけど、もっといっぱいいっぱい褒めてあげれば良かったかなって。子どもたちを寂しがらせたかなって。
毎日働きづめのミツバチさんまでが、眼をさましちゃって言うには、「こんなに毎日はたらいてるんだ。せめて、ごくろうさんの一言もいってほしいもんだよ」
どうやら、モグラさんや、ケラさん、ミツバチさんたちは、言葉、言葉が欲しかったんだね。おはよう!ごくろうさん!だいじょうぶ?ステキだね。良かったね。きっとできるよ。あしたがあるさ。日はまた昇る・・・あとはどんな言葉が? さび付いた心や硬くなった心、悲しい心や寂しい心を、だいじに包んであげる言葉。それをみんな待ってるのね。おばちゃんもだけど。
2007年9月26日(水)
真っ青な 空のドームに コスモスを
星のかずほど 咲かせてみたい
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